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コメント歓迎。腐女子話注意。擬人化苦手な人も注意。
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ブラック。シャルルのお話、4話目です。
やっとサンヨウシティ!!!新しい仲間!!!!
マコモさんのところは綺麗にすっ飛ばすよ^p^

続きは下からどうぞ(擬人ポケ注意)
二話目はこちら。三話目はこちら

シャルル、イブ&いずれできる仲間の設定はこちら

~~~~~

サンヨウシティに着いた。懐かしい。ちょっと変わっているけれど
昔、何度もチェレンとベルと一緒に親に内緒で来たものだ。
立派に構えられたポケモンジムを横目に迷わず木が茂ってるほうに進む。夢の跡地へ。あそこならトレーナーも多い。イヴの引き取り手など簡単に見つかるだろう。
久しぶりに見たそこはちっとも昔と変わっていなかった。目線の高さは変わっていたけれど。風が気持ちいい。うっとりしていると草の陰から女の人が飛び出してきた。

「ちょっとあなたポケモントレーナー!!!?」

ずいっと詰め寄られて思わず後ずさりしながらも頷いてしまう。
その返事に女の人は顔を輝かせて連れていた男の子をこちらへ突きつけてきた。

「よかった!!ねぇ、あなた!このバオップ・・・貰ってくれない!!?」

「え!!?」

突如提案された言葉に私は戸惑った。
むしろ私はここにイヴを引き取ってくれる人を探しに来たというのに。そう思ってる私にお構いなしに女の人は早口で捲くし立てていく。

「このバオップすっごい生意気なのよね!!!何言っても文句ばっかり言ってくるし、すぐ周りに喧嘩売るし、ふらふらどっか行っちゃうし!もー、私だってやることあるっていうのに弱いくせに粋がっちゃって手に負えないのよ!!!!」

「うっせぇよ、ババァ」

「また!誰がババァよ!!ほんとムカつく!!!もう面倒なんか見てられないわ!あなた!この子のことお願いね!!!」

ふんと鼻を鳴らして女の人は去っていった。
目の前で繰り広げられていた論争に呆気にとられてしまっていたが
知らぬ間に押し付けられてしまったようだ。

「(どうしよう・・)」

目の前の男の子は…バオップは大体8,9歳と言ったところだろうか?
緋色のぼさぼさ頭、大きくて勝気そうな瞳。肩にかかった短めのマントを翻してこちらを見ている。

「んだよ、あいつ!勝手に連れてきといて他の奴に押し付けるなんて…
ほんと人間って勝手だぜ!振り回されるポケモンの身にもなってほしいよな!・・・おい、なにぼーっとしてんだよ。そこの女」

「へ!?」

「なーんか頼りなさそうだなぁ。頭も悪そうだし?今度はこいつの手持ちになんなきゃなんねーのかよ」

上から下までじろじろと観察するように私を見、面倒くさそうに頭をかく彼の言葉が胸に刺さる。頼りにならないのは自分が一番よく分かっている。私なんてトレーナーに向いてなんかいない。
じわりと目の前が霞んできた私を庇うようにそれまで後ろにいたイヴが彼の前に立って睨みつけた。

「マスターのことを悪く言うなら私が許しません」

「あ?なんだこのチビ」

「チビじゃありません。イヴです。名前も名のっていない、しかも初対面の相手に失礼ではありませんか?」

「い、イヴ!喧嘩しないで!君もごめんね!!家族のもとに戻りたいなら戻ってくれてもいいからね!」

「か、家族!?」

びくっと体を飛び上がらせて固まっている。何か悪いことを言っただろうか?

「し、仕方ねーからな!お前の手持ちになってやるよ!・・・でここのジムバッチはもう手に入れたのか?」

何を焦っているのかわからないが誤魔化すように詰め寄られ、ふるふると首を振る。イヴは先ほど私に止められたからか黙っているがまだ睨んだままだ。
彼はそれを気にせず呆れた顔をしてため息をついた。

「かー、とろくせえな!ま、いーや!俺もバトルできるってことだし。そうと決まったらとっとと行くぞ」

そういってずんずんと私達をおいて、彼は跡地を出ようとする。

「ちょ、ちょっと待って!私、ジムに行くつもりは・・・!」

「あ?お前、トレーナーなんだろ?だったらジムに行かずにどうするんだよ」

「あ・・・うん。今はトレーナーだけど・・・・」

「?」

口ごもっていると眉間に皺をよせて首を傾げられた。なかなか答えない私に痺れを切らしたのかくるりと背を向ける。

「なんでもいーや!とっとと行くぞ!・・・・というわけでたのもー!!」

「ええっ!!!!?」

もたもたとしてる問答している間ににいつの間にかついていたのか目の前にはサンヨウジムがあった。彼はずんずんと中に入っていく。私は慌ててついていった。
サンヨウジムはレストランのようで机や椅子が綺麗に並べられていた。
その上に置かれてるお皿やカップ、壁にかけられた絵もがとてもあって落ち着いた雰囲気だ。
奥にたどり着くとステージがあり、そこには三人の男性が立っていた。

「ようこそこちらサンヨウシティ、ポケモンジムです」

みどりの髪の男性が丁寧にお辞儀をする。赤と青の髪をした二人も続いてお辞儀をした。

「オレはほのおタイプのポケモンで暴れるポッド!」

「みずタイプを使いこなすコーンです。以後お見知りおきを」

「そしてぼくはですね。くさタイプのポケモンが好きなデントと申します。今回はぼくが真心をこめてお相手させていただきます」

そう言ってデントと名のるジムリーダーがヤナップを出してきた。ヤナップはやる気満々でボールから飛び出してくる。
なんだか自分がどうこうしないうちに勝手に話が進んでいく。

「(どどどどどうしよう・・・!;;)」

「おーし!負けねぇぞっ!!!!」

バオップも前に出て構えている。なんだか完全に置いてけぼり状態だ。
そんなこともお構いなしにデントさんは指示を出す。

「やる気満々ですね。君達の力見せてもらうよ!ヤナップ、やどりぎの種!!」

「おっと!」

足元に放たれたそれを次々と綺麗に避けていく。私はおろおろと見ているだけだ。バオップはぐるりと首をこっちに向けた。

「ごらぁ!!!馬鹿女!!!!待ってやってるんだからとっとと指示だせよ!!!!」

「う・・え?ええぇ!!」

「マスター、これもう・・・・・・・・・・頑張ってください」

イヴは諦めているのか呆れているのか落ち着いた感じで横に立っている。

腹を括るしかないっていうことなの!?

なんだか少し見捨てられた感がして寂しくなったが容赦なしに技が飛んでくる。バオップは指示を待っているのか避けるばかりだ。こちらに怒涛を浴びせてはいるが。
私は覚悟を決めてぎゅっと手を握り締めた。

「バオップ!!!ひっかく!!!!!」

「おうっ!」

指示に反応したバオップは尽かさず、ヤナップにひっかくを繰り出した。それは急所に当たったらしくヤナップは声を上げて吹き飛ばされていく。私は反撃する隙を与えないように大声で叫んだ。

「ひっかくひっかくひっかくひっかくひっかくひっかくひっかくひっかくぅ!!!!」

「おぃいいいい!!それじゃあ、ただのみだれひっかきだろーが!!!」

「だってどんな技が使えるか知らないんだもん・・・っ!」

「はは、なんというか・・・・微妙なテイストだね。君達」

デントさんは私達のやりとりに苦笑して頬をかいている。

「仕方ねぇな!!!それじゃあとっておきの技見せてやるよ!」

そういってにやりと笑って両手を前に出す。中心に轟々と音を立てて、火の塊が現れた。はっ!と弾けるように顔を上げる。本で見たことある。あの技は…!

「は、弾ける炎!!!」

「あったりぃ!!!」

叫んだ瞬間、周りに勢いよく火の玉が散った。






「はー、すっきりした!」

戦いに満足したのかバオップは笑顔で室内をぶらぶらしている。私は差し出されたバッチをジムリーダーから受け取っていた。

「ジムバッジはトレーナーの強さの証です。息が合ってるのかあっていないのか実に微妙なテイストですが…負けてしまいましたし。これからの成長に期待してこのバッチを渡します。僕達もイッシュ地方ではまだ駆けだしのジムリーダーです。ということは他のジムリーダーはもっと強いってことですよね。ふう、お互いがんばらないと・・・・・ですね」

手のひらでバッチがきらりと光る。まさかまたこうしてバッチを手にする日がくるだなんて思わなかった。少しむず痒い感じがする。バッチを手にすること…旅なんて二度としないと思っていたのに。嬉しいなんて思わない。思いたくない。バッチを握り締めるとドンっと背中を押された。

「おい、いつまでバッチ見てにやにやしてんだよ。次のジムに行くぞ!」

「へ?え??」

顔を抑えて思わず確認する。私笑ってたの?ジムリーダーと戦って?仲間と勝てて?また旅をして?
ぶんぶんと首を勢いよく横に振る。違うの、私はまた旅をして嬉しいなんて思っちゃいけないの。だって仲間との約束を破って捨ててきちゃったんだから。

「バオップ!あのね!」

「ストップ!」

手をずいっと顔の前に出される。思わずぶつけそうになった顔面を何とか止めた。

「次、戦うときに呼ぶときは都竹って呼べよな」

ふんと鼻をならして、バオップ…都竹はジムから出て行く。
ぽかんとした口がどんどん横に上がっていくのが分かる。むず痒い。口から体にどんどん広がっていく感じ。

「行こう、イヴ!都竹、追いかけないと!」

「…はい、マスター」

一瞬驚いた顔をしたイヴが少し嬉しそうに微笑んで見えた。
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